特別養護老人ホームを退去しなければいけないケース

特別養護老人ホーム(特養)の最大の特徴であり利点として、最期まで面倒を見てもらえる場所であるということです。

厚生労働省が実施した「介護サービス施設・事業所調査(2010年)」によると、特養に入居した利用者の63.7%の方が施設で最期を迎えています。

特養は最期に暮らす施設

特養は要介護3以上の重度の介護者の受け入れを基本としているので、リハビリがメインで在宅復帰の目途が立てば退去しなければいけない「老健」や、重度の要介護状態になれば退去しなければいけない「軽費老人ホーム」など他の福祉施設に違って、退去を求められることは稀です。

ですが、場合によっては退去を迫られるケースがあるので覚えておいてください。

退去しなければいけないケース

  • 亡くなった場合
  • 入居時に虚偽の申告をした場合
  • 利用料の滞納があった場合
  • 介護度合が改善された場合
  • 医療行為が必要になった場合
  • 長期の入院が必要になった場合
  • 他の入居者に迷惑をかけた場合

亡くなった場合

利用者が亡くなった場合は当然ながら退去することになります。

利用料の滞納があった場合

特養は経済的といっても、近年では住居費と食費が全額自己負担となったこともあり支払いが困難な方もいると思います。

1か月や2か月程度で退去させられるまで酷なことはしないとは思いますが、あまりに滞納が続くと強制退去を求められることがあります。

所得が少ない方に関しては減免制度もありますので、有効に活用して下さい。

減免制度についての詳細は「「特定入所者介護サービス費」で介護費を安く!申請の仕方や限度額を解説」を参考にして下さい。

介護度合が改善された場合

介護度合が改善されることは喜ばしいことですが、特養の入居条件は要介護3以上で尚且つ重度で緊急性の高い方から優先して入居することができるシステムを用いています。

ですので、暮らしているうちに状況が改善して「自立」や「要支援」と認定されれば、老健などに転居しなければいけなくなります。

医療行為が必要になった場合

特養は重度の要介護者の受け入れが主なので医療行為も充実していると思われる方もいますが、あくまで食事や入浴、排せつの補助、機能訓練など生活スタイルを築くことを目的とした施設になるので、基本的に施設内で医療行為を行われることはありません。

ですので、長期的な医療行為が必要になった場合は退去しなければいけません。

長期の入院が必要になった場合

3ヵ月を超える入院が必要になった場合は退去しなければいけないケースがあります。

他の入居者に迷惑をかけた場合

他の入居や職員に危害を加えた場合はもちろんですが、認知症があまりに進行して施設内での生活が難しいと判断された場合は退去しなければいけなくなる可能性があります。

特養を退去した後の行き先

厚生労働省の調査によると、特養入居者の63.7%が施設で最期を迎えていますが、残りの入居者は退去後にどこで暮らしているのでしょう。

死亡 63.7%
医療機関 28.9%
自宅 2.9%
他の特養 1.1%
他の福祉施設 0.3%
その他 3.1%

やはり病状が悪化して医療機関へ転居している方が多いです。

自宅で最期を迎えたい方が多いのかなって思いましたが、意外にも少ないですね。