特別養護老人ホーム(特養)では居住スタイルの違いから大きく分けて「従来型多床室」と「従来型個室」と「ユニット型個室」3つに分けることができます。

この3つの居住スタイルの違いをいまいち把握していない方が多いので、ここではこれらの違いについて解説していきます。

従来型とユニット型個室の違い

居住スタイルの違い

居住スタイルとしては、

  • 従来型多床室 は「病院」
  • 従来型個室は「住宅」
  • ユニット型個室「シェアハウス」

と考えてもらえれば分かりやすいかもしれません。

従来型多床室

従来型多床室は言うならば「相部屋」です。2人以上の相部屋になりますが、4人部屋が一般的です。

部屋の中はカーテンによって仕切りがされますが、プライバシーの観点から敬遠される高齢者も多いです。

従来型個室

従来型個室は従来型多床室と基本的には同じですが、相部屋ではなく個室になっています。

個室になる分、住居費は従来型多床室に比べると月額1万円程アップします。

ユニット型個室

2002年度に厚生労働省が、個室とユニットケアに関する基準を変更したことにより新たに誕生したのがユニット型個室です。

個室という点では従来型個室と同じですが、5~10人程の利用者を1つのユニットとして、それぞれの部屋の中心に共有スペース(リビング)を設けることで利用者間の交流を図りやすい様に考慮されたシステムになっています。

今後新設される施設は全てユニット型個室になるので主流になっていくでしょうが、住居費は従来型多床室に比べると月額3万円程アップしてしまうので、敬遠される利用者が多いのが現状です。

ケア方法の違い

従来型では施設全体の集団生活になるので、食事や入浴などのケアは一斉に行いますが、ユニット型個室の場合はユニット単位でケアを行うので、1人の介護職員が対応する利用者の数が少ないです。

一般的には介護職員1人に対して、従来型なら2.5~3人ですが、ユニット型個室の場合は1.8~2人と少ないのでより細かなサービスを受けることができます。

食事

従来型は大食堂で一斉に食べることになりますが、ユニット型個室はユニットごとに併設されたリビングでユニット単位で食事をすることになります。

入浴

従来型は施設の中に大浴場があるのに対して、ユニット型個室はユニット単位で浴室がありますが従来型に比べると狭いです。

トイレ

従来型は施設の中に1カ所以上設置されています。ユニット型個室はユニットごとに設置されているのでトイレまでの距離が短いです。

月額費用の違い

従来型に比べるとユニット型個室の方が月額費用はアップします。

利用料の違いについては「特別養護老人ホームでかかる費用をざっくり計算!」で解説しています。

どっちが良いの?

どちらも一長一短ありますが、ユニット型個室の方がプライバシーの確保ができるし、共有スペースを有効活用することによって他の利用者との交流も図りやすいのでお勧めです。

利用料が高くなるとの意見もありますが、それでも有料老人ホームに比べるとかなり経済的です。

ただ「特別養護老人ホームの待機中に利用できる施設って?」でも解説していますが、特養ではどの施設も待機者が大勢いてすぐに入居できる状況ではないので、選んでいる余裕なんてないのが実情です。