親の介護が必要となった場合、できる限り在宅で子供達が協力して介助して上げたいと考えるのは、人情でしょう。

しかし、バリアフフリーでない自宅で介護できるのには、どうしても限界があります。

無理をして在宅介護に拘り過ぎず、ケアマネージャーさんと相談しつつ、介護度に応じて様々な介護メニューを活用し、自分達だけで抱え込まないことが重要です。

足腰が弱っても、杖をついてトイレに行くことが可能で、軽い認知症の傾向があり炊事などに危険が生じて来た程度の要介護2程度の時期は、炊事・洗濯・掃除の生活介助を家族で行い、デイサービスを活用して入浴させてもらえば在宅介護が可能です。

しかし、杖をついても歩行が困難な状態になれば、介護老人保健施設に入所させてもらい、歩行訓練などを受けて改善を図ると良いでしょう。

改善が見られれば、在宅介護に戻ることも可能ですが、1年経過しても改善が見られず、車椅子が必要となる要介護3,4に認定されれば、特別養護老人ホームへの入所を考えた方が良いでしょう。

在宅介護が可能な状態

足腰が弱り、歩行が少しおぼつかない感じが出始め、歳相応に軽い認知症状が出始めると、炊事で火を使うことが危険になってきます。

それでも杖をつけば何とかトイレに行けるなら、要介護2、3と言った段階で、何とか在宅介護も可能でしょう。

家族の負担軽減のために行うべきこと

布団で就寝する習慣の人でも、本人が起き易いように介護ベッドをレンタルし、ベッドに変えることがまず必要です。炊事・洗濯・掃除の生活介助は家族が交代で行うか、家族が面倒を見れないなら訪問介護と給食サービスを活用します。

この段階でも、素人が一般家庭の風呂に入れるのは危険が伴うので、週に3日程デイサービスを利用し、そこで入浴サービスを受けると良いでしょう。

介護老人保健施設への入所を考える

杖をついても歩行がおぼつかなく、危険な状態になって来れば、トイレの世話など家族の負担が一気に増えるため、歩行機能の改善訓練を受けるために介護老人保健施設への入所を考えると良いでしょう。要介護3の状態がこうした状態に当たるでしょう。

この施設は、介護全般を行ってもらえると共に、リハビリによって歩行機能改善などの訓練を施し、在宅に戻ることを目標としています。

歩行訓練で杖をついての歩行が可能な状態に回復すれば、元の在宅介護スタイルに戻れますし、1年経過しても改善ができず、むしろ老化が進んで車椅子が必要となれば、特別養護老人ホームへの入所を考える必要が生じます。

家族としては、介護老人保健施設に入所し続けることが可能なら助かりますが、この施設は自宅復帰が目的に施設で、終の棲家とはできません。しかし特別養護老人ホームよりも待ちなく入所できるので、1年程度入所させてもらうことを考えると良いでしょう。

解説する老人男性

介護老人保健施設では、理学療法士や作業療法士を中心にリハビリを通じて自立した生活を送れるようにサポートを受けることが可能です。

特別養護老人ホームへの入所を考える

介護老人保健施設に入所して、歩行などの改善を図っても、老化の進行が止まらず、要介護4に近づけば、特別養護老人ホームに申し込むべきです。

こうした状態で、介護老人保健施設から出所を求められ、在宅介護に戻ることはほとんど不可能です。無理をすれば家族も大変な上に、常時家族の目がないと、本人も危険な状態にさらされることとなってしまいます。

都市部では特別養護老人ホームは入所待ち者が多く、中々入れないと言われていますが、最近は新規の施設が増えて居り、大幅に改善されています。

また在宅で無理をして介護するより、介護老人保健施設や特別養護老人ホームに入所する方が、私の親の経験ではむしろ費用も掛かりません。

これは、本人の収入に応じて費用軽減があり、国民年金や遺族年金のみが収入の場合には、何とかその収入で費用が賄える制度になっているのです。

普通の女性

無理をせずに、介護保険のメニューを積極的に利用する方が、家族にとっても本人にとっても幸せと言えるでしょう。