『認知症』と言っても人によって症状の現れ方はまるで違います。認知症とひとまとめにせずに個々の方々に合った方法で接したいものです。

特にプライドが高い方は、パンツ型おむつをはくことにも抵抗がありますし、介護されておむつを交換されることが嫌な方もおられます。

どうして一人ひとりに合わせた方法で介護が必要なのか

子育てでも、教育でも、介護も人と関わることです。

このような方法がいいよと言われていることはあってもすべての人にその方法が当てはまるかと言えばそうではありません。

介護でも、一人ひとりの利用者さんに合った方法を探すことはとても大切です。できる範囲ではありますが、ストレスになる部分については取り除けるよう努力することが大切です。

ストレスを全く無くすことは可能なのか

ストレスをすべて無くすことは不可能です。

例えば、おむつを変えられることが嫌と感じる方がおられたとします。認知症の方でご本人で新しいパンツ式のおむつに交換ができない、トイレのお声かけをしてもトイレに行けないようでしたらずっと汚れたパンツをはいたままにしておくこともできません。

もし、人に交換されることが嫌だとしても交換はする必要があります。ただ、お声かけの方法など、できるだけご本人のストレスにならないように気を付ける必要はあります。

具体的な対処法

例えば、トイレへのお声かけの時に他の人には聞こえないようこそっとその人にだけ声をかけて誘導したり、トイレへ行くと言うことを伝えずにトイレまで一緒に来てもらう。

こっそり「パンツが汚れているようなので変えに行きましょう」と言うなどいろいろな方法があります。

どの方法が合うのかは人によって違いますので元々のその人の性格を把握した上でどのように伝えるかを選びます。

もし、1つ試してみて合わなければ他の方法を考えてみるといいでしょう。トイレに入ってからも時間がかかると嫌がる方もおられます。先に新しいおむつを準備しておくなどしてささっと交換できるようにしておくとスムーズです。

ベッド上での交換も同じです。ズボンを脱がされると嫌がる方もおられ、ご自身でズボンを持ち上げようとされたり、介護者をつねることもあります。

まず何をするかご本人に伝えご本人に心づもりをしてもらうといいでしょう。それで分かってくれる方もおられれば、嫌がられる方もおられどの方法が絶対にいいと言うものはありません。

この方法でやってみてうまくいかなかったら次は声かけの言葉を変えてみるなど工夫してみるといいです。

耳の遠い方もおられ、耳元で伝えてから始めるものの、それでもわかっていただけないこともあります。

その場合はまず新しいおむつやパットを見せて何をするのかを伝えてから始めるとスムーズに行くこともあります。

相手に合わせることが大切

認知症の方に接するときは余裕をもってゆったりとした気持ちで接することが大切です。ご本人の気分が乗らない時や、怒ってしまったときなどはしばらくそっとしておいてその後再挑戦してみましょう。

危険な物は目の付くところに置かないようにして、危ないこと以外だったら自由にしていただくのも1つの手です。

一生懸命本棚の整理をされたり、箱を出して入れなおしたり、それはする必要が無いことだとしても危なくないようならそのまま続けてても大丈夫です。

あれもダメこれもダメと言うのではなく見守る気持ちも大切です。

言葉で言うのは簡単ですが、実際に接していると余裕が無く怒ってしまうこともあるかもしれません。

ヘルパーと違いご家族は昔のころのイメージがあるため、出来ないことが増えることを受け入れることが難しいこともあります。

誰もが完璧ではありません、もし怒ってしまったとしても自分を責めないでください。一人で見ることが大変な時はケアマネージャーなど、介護のことで相談できる人に相談に乗ってもらいましょう。