会社の健康保険や国民健康保険では、病院に行って健康保険証を提示すればすぐに保険が適用されますが、介護保険では要介護、もしくは要支援に認定されなければ給付を受けることができません。

介護保険の被保険者(40歳以上の医療保険加入者)全ての人に対して、無条件で介護保険を使えるとなると財政が破たんしてしまうので、ふるいにかけるのは仕方のないことですが、介護の認定をもらう為にかなりの面倒な手続きをしなければいけないのは、今の介護保険制度の大きな課題の一つです。

ここでは、介護保険の申請から認定されるまでの流れの概要を解説していきますので、気になる方は参考にしてみて下さい。

申請から認定までの流れ

介護認定までの手順

1.申請

要介護の申請を行う人が住んでいる市区町村の介護保険課の窓口に行って、「要介護・要支援認定申請書」を提出します。

申請書は窓口に置いているので、持参するのは介護保険の保険証のみで結構です。ちなみに、40歳~64歳までの第2号被保険者は介護保険の保険証が交付されていませんので、医療保険(健康保険や国民健康保険)の保険証で結構です。

地域によっては、申請時に他に必要なものがある場合もあるので、役所に出向く際は一度電話をして必要なもの確認しておいたほうが良いでしょう。

要介護・要支援認定申請書の書き方

2.認定調査

申請を行うと、数日後に役所の担当者から連絡がくるので、介護認定の調査をしてもらう日時を決定します。

調査員による面談は1時間程度で終了しますが、聞かれる項目が多いので一つずつ考えながら答えているとかなりの時間がかかることもあるので、時間の余裕をもって予約を入れましょう。

認定調査は基本的に自宅で行いますが、利用者の都合で入院している病院や施設などで行うことも可能です。

認定調査で行うのは「基本調査」と「特記事項」の二つです。

要介護認定の調査で聞かれること。認定調査票の内容

3.基本調査

基本調査では、認定調査員が全国一律の項目(74項目)に沿って質問してくるので答えていきます。

主に聞かれる項目としては、体の状態、介護の有無、日常生活の状況です。詳しい内容に関しては「要介護認定の調査で聞かれること」を参照してください。

基本調査の内容によって介護が必要か必要でないかの判断をするので、絶対に嘘をついてはいけません。仮に嘘をついて介護認定をもらっても嘘がバレればそれまで給付されていた給付金は全額自腹になってしまいます。

介護保険の認定調査で嘘をついてバレた時の罰則は?

4.特記事項

基本調査では決まった質問しかされないので、もしその他に伝えておきたいことがあればその内容を伝えておきます。

介護ノートなどの記録があれば見てもらいましょう。

5.主治医意見書

病院に通っている場合は、かかりつけの主治医に主治医意見書を作成してもらいます。

申請時に提出する「要介護・要支援認定申請書」に主治医を書く欄があるので、そこに病院と主治医の名前を書いていれば役所から病院に直接依頼してもらえるので、特に対処の必要はありません。

まー、主治医に対して「介護の認定をしてもらうので対応お願いします!」と一声かけておいた方が後々スムーズにいくので、事前に伝えておく方が得策です。

6.一次判定

提出した「基本調査」の内容をコンピューターに登録して、解析ソフトを利用して要介護かどうかを自動判定します。

7.二次判定

一次判定では、コンピューターによる自動判定のみになるので、その判定が本当に正しいものかどうかを、審査会によって構成される審査員によって、「一次判定の結果」と「特記事項」と「主治医意見書」をもとに最終的な判定を行います。

特記事項と主治医意見書の内容で利用者にとって不都合な記述が無ければ、一次判定で要介護認定されていれば、基本的にそのまま通ります。

認定

申請してからおよそ1か月以内に「要介護1~5」「要支援1~2」「非該当」のいずれかの判定結果が通知されます。

利用者がしなければいけないことのまとめ

  • 市区町村の介護保険課に「要介護・要支援認定申請書」を提出する
  • かかりつけの医師に「主治医意見書」を作成してもらうようにお願いする
  • 認定調査員が家に来るので「認定調査票」を記入

申請から認定までの流れを長々と書いてきましたが、利用者がしなければいけないのは、基本的に上記の3つだけです。

しかも、「要介護・要支援認定申請書」は、地域包括支援センターに在籍しているケアマネに代行してもらうこともできるし、主治医意見書はかかりつけの医師に頼むだけだし、認定調査票は質問に答えるだけなので、特に苦労することは無いと思います。

世間では認定までの手続きがややこしいと言われていますが、基本的な流れさえ押さえておけば難しいことではありません。