東京都と豊島区が導入することを検討している介護職員の指名料制度。

利用者は1時間500円程度を負担する代わりに、看護師やあん摩マッサージ指圧師などの資格を持っている職員を指名することができるこの制度。

利用者はお金を払うことで安心したサービスを受けられ、更に職員の賃金向上などのメリットがある一方、質の高いサービスを受けるために、更なる介護費用を捻出しなければならないという懸念も当然あります。

ここでは、介護サービスを利用したことがある方の意見をまとめてみました。

※まだ実施が決まった訳では無く、導入を検討している段階です。(2017年2月11日現在)

介護職員の指名料制度について利用者からの意見

指名料制度の導入に賛成

高齢者福祉施設で働いています。

指名料制度にすることで、職員のモチベーションの向上やケアの質向上、技術や知識を深めるきっかけになると思います。

認知症の方でも職員の言動、態度、人間性を敏感に感じ取っています。特別な資格があるということだけではなく、単にお気に入りの、あるいは信頼のおける職員が関わることが利用者の喜びにつながるのであれば、私は指名料制度の導入に賛成です。

ひとつの資格や専門性を磨き、それが給料につながるのであれば働く側のやりがいも感じやすいと思います。

ただ、若く経験の少ない人には指名が入りにくく、そのため給料は上がらず離職につながる可能性もあるのではないでしょうか。

利用する側として考えると、経験豊富でしっかりとした受け答えのできる方を選びたいです。

となると、経験年数の多い方が人気がでるといった、偏りが強くなると考えます。若い人を育てながら、指名料制度のよい点を活かせる方法をみつけられると利用者、介護職員ともに満足のいくサービスになると思います。

さとみ 40代 女性(主婦)

指名される職員の収入が上がれば良いかも・・・

親が介護認定をうけています。サービスをこれから検討しているところです。一方、私は介護の講座を受けました。

就職(パート)を視野に入れてのことです。今回の内容は記事を読んでもピンときませんでした。

利用者側からいうと、私には+500円は痛いです。今でも介護保険を使うのは契約などとても複雑で、90歳の親はほとんど理解していません。

しかし、1割の利用料が高いとなかなか利用しません。しかし、利用者の経済状態はさまざまなので、いいかもしれません。

仕事をしたいと考えていた側からすると、パートは安いです。普通の仕事と変わらないので、わざわざ大変そうな介護をしようという気にはならなかったです。

だから、特別な資格があれば、給与に反映されるのであれば、いいかもとは思います。ただ有能な人が資格をもっているとは限らず、その人によるとしか言えません。

今、問題がたくさんあるのは分かるので、今回のような試みもいいと思います。試行錯誤をしていくしかないです。

かずみ 30代 女性(パート)

指名料制度は断固拒否

指名料制度によって介護が必要な高齢者は自分が必要とするサービスを手に入れることができるというのは評価するが、こういった制度で指名料を余分に支払うということは、ただでさえ、さまざまな介護費用を捻出しなければならない高齢者にとってはさらなる負担増になる可能性が高まってしまいます。

年金も今後受給年齢はますます先送りにされつつあり、限られた預貯金や年金で生活を送らなければいけないわけですから、500円という指名料だとしても長期的な目で見れば多大な出費となりますます高齢者の負担になります。

本当に大切な福祉とはどういうものかということがわかっていないのではないでしょうか。

一部の富裕層のみがかゆいところに手が届くような、より良い介護福祉のサービスをお金によって手に入れることができる社会は、格差社会を助長させてしまうのではないでしょうか。

そういう観点からすると、このような指名料制度は断固拒否すべき制度だと言えます。

さとる 40代 男性(会社員)

受ける介護の質が変わる恐れがある

ニュースを知った時は、指名料制度の導入で介護職員の賃金向上や人材確保につながるということで、良い案のように思えましたが、詳しく読むと看護師ややあん摩マッサージ指圧師などの有資格者が対象になるようです。

そういう方たちは既に一般職員よりも給与面でかなり優遇されているはず。

人手として必要な一般職員の賃金向上にはつながりにくい制度なので、介護現場での給与格差が広がるのではないかと心配です。

指名料を払える人と払えない人で受ける介護の質が変わってくるのではないかという心配も出てきます。

専門的なアドバイスやマッサージを受けたいなら、指名料ではなく、そのサービスに対して追加料金を払うオプションサービスという方法にした方がいいのではないかと思いますが、現行の制度では、保険内と保険外のサービスの同時提供ができないそうです。

指名料の導入ではなく、現行制度を改正して柔軟性を持たせるようにしが方が、介護をする側にも介護を受ける側にも選択肢が増えるのではないでしょうか。

高橋 30代 男性(会社員)

所得に応じて利用者負担額を決めれば・・・

介護職員指名料について賛成なことは利用者が苦手だと思う職員の介護を受けずに、信頼できる職員の介護を毎回受けられるようになること。

介護職員は質が良い職員、悪い職員と給料が一緒で質が良い職員には困難な案件の派遣先が多く負担がかなり大きいし、精神的にもつらいししんどい。

質が良い職員はもっと報酬をもらうべきだと思う。利用者も信頼している職員に介護されるのは精神的にも

落ち着くし症状も改善していき自立促進にも繋がるように思う。質が良い職員の報酬があがれば介護の質もあがっていきもっと利用者のニーズに沿った介護サービスができるようになると思う。

ただ保険外での指名料で利用者の金銭負担が増えてしまうのは反対。

生活費がギリギリで食費や娯楽を抑えて生活している人も多いし、お金がないから信頼している職員に訪問してもらえないという介護サービスもおかしいと思う。

難しいかもしれないが所得に応じて利用者負担額を決める等検討して欲しいと思う。